281 ゲームの起源と運動文化
カテゴリ: 教育コラム
ゲームの起源を考えると興味深いゲーム・運動もあります!
◎11日(土)の白熱した育成会主催のドッジボール大会に夢中になる
子どもたちの姿を見て、思い出したことがあります。
◎ゲームや運動の起源と文化についてです。
◎私は、体育科教育を自分のライフワークに掲げて様々な研究をしてきました。
師事した故髙橋健夫先生の講義等で学ばせていただいたことです。
◎ゲームには起源があります。
ゴルフは、羊飼いが石を棒で転がしたのが起源だと言われています。
ラグビーは、サッカーでボールを持って走り出した選手が起源だと
言われています。
ハンドボールは、サッカーの戦術を考えるために、ボール操作をしや
すくするために生み出されたと言われています。
では、ドッジボールは? 狩猟がその起源だと言われています。
獲物を複数で追い込み、シュートする。土曜日の白熱したゲームの
様相を見ていて、改めてその起源を思い出しました。
◎狩猟を起源としたゲームは、学校教育には馴染まないのではないか?
昔、体育関係者の中で、一部そのような議論がありました。
しかし、ドッジボールは、他のゲーム同様、スポーツマンシップの精神
でルールを構築し、独自に進化しているゲームです。協会もあり、競技
スポーツとしての大会もあります。
◎このようにゲームや運動は、心身を健全に成長させるよう進化を遂げ、
日本、世界のゲームとして私たちの生活の中に根付いているのです。
◎また、ゲームではありませんが、逆上がりもそのひとつです。
本来、小学生に力技である「懸垂系」の逆上がりは、発達段階から考える
と不適です。
もっと、スイングするひざ掛け回転等の「振動系」の技や動きの方が小学生
の発達段階には適しているのです。
◎このことも、体育関係者の中で、議論されたことがありましたが、結局は、
「逆上がりは、日本の学校教育の中に、根付いている文化である」という
理由から、消失することはありませんでした。
◎ゲーム・運動、体育、スポーツは、子どもたちの運動能力をはぐくむだけでなく
心の健康もはぐくみ、友達関係の構築、決まりやルールを守る大事な「教材」と
して、学校教育や社会教育に根付き、進化し続けています。
☆体育は科学です! そして、体育の究極は「愛」です!!
本太小学校長 千葉 裕(ちば ひろし)
- 2023年11月13日 07:21