162 優劣のかなたに

学びひたり 教えひたろう

 

◎校内をめぐるとそこには、子どもたちの真剣な学びの

 姿が、その前には懸命に教えている先生の姿が。

 

◎私は、その姿を見て、大村はま先生が最期に遺された詩を

 思い出していました。

 

 優劣のかなたに

               大村はま

 優か劣か

 そんなことが話題になる、そんなすきまのない

 つきつめた姿。

 持てるものを

 持たせられたものを 出し切り 生かし切っている、

 そんな姿こそ。

 優か劣か、

 自分はいわゆるできる子なのか できな子なのか、

 そんなことを 教師も子どもも しばし忘れて、

 学びひたり 教えひたっている、 そんな世界を 見つめてきた。

 学びひたり、教えひたる、

 それは 優劣のかなた。

 ほんとうに 持っているもの 授かっているものを出し切って、

 打ち込んで学ぶ。

 優劣を論じ合い 気にしあう世界ではない、

 優劣を忘れて ひたすらな心で ひたすらに励む

 今は できるできないを 気にしすぎて、

 持っているものが 出し切れていないのではないか。

 授かっているものが 生かし切れていないのではないか。

 成績をつけなければ、合格者をきめなければ、それはそうだとしても、

 それだけの世界。

 教師も子どもも 優劣のなかで あえいでいる。

 学びひたり 教えひたろう 優劣のかなたで。

 

☆私の大好きな詩です。

 

 本太小学校長  千葉 裕(ちば ひろし)

  

  • 2023年09月15日 16:56

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