111 『金八語録』

3年B組 金八先生!

『金八語録』から学ぶ

 

◎皆さんは「3年B組 金八先生」をご存知でしょうか?

 1979年に第1シリーズが放映された熱血教師の学園ドラマです。

 シリーズはその後も続き、ファイナルは2011年、トータルで32年間

 継続した人気ドラマでした。

 

◎私は、武田鉄矢氏が演じる坂本金八先生の愛情あふれる生徒への指導や

 巧な話術に魅了され、今でも懐かしく思い出されるドラマです。

 

◎このドラマは、その時代、その時代の世相を反映させ、色々な社会問題を

 取り上げてストーリーを仕立てていました。

 ジェンダーの問題を取り上げたこともありましたし、家庭の複雑な状況を

 取り上げたこともありました。

 そして、卒業までの間に、金八先生と子どもたちが、絆を深め、「人は

 どのようにして生きていくべきか」を学んでいったドラマだったと記憶して

 います。

 

◎かつて、このドラマに生徒役で出演していた方とお話しをする機会がありました。

 このドラマでは、金八先生が子どもたちに心に染み入る色々なお話しをされる場面

 が見どころのひとつになっています。

 この場面では、武田鉄矢氏は、台本なのか、アドリブなのか分からないくらいの

 迫真の演技をされたそうです。

 生徒役の役者さんたちも、真剣に金八先生の話に聞き入り、涙したといいます。

 

◎金八先生のセリフには、メッセージ性があります。

 これは、原作者の小山内美江子氏が作ったものなのか、武田鉄矢氏と相談して

 作られたものなのか、武田鉄矢氏の全くのアドリブなのか・・・真相は分かりません。

 

◎私は、『金八語録1』『金八語録2』(小山内美江子著 ザテレビジョン文庫刊)を

 時折、読み返しては、自分の教育観の栄養にしています。

 幾つか、ご紹介させていただきます。

 

◇「何のために勉強するのか。それは人が、生き生きと生きていく道のためだと思います」

「どんな嘘でも、必ず嘘は不利になる」

「ヘビでもチョウでも、もがいて脱皮して、大人になるんです」

「親に横柄な口をきくな」

「自分にとって、それは何であるのかを一生懸命考えることは、

 自分をつくっていくことにつながる」

「ひとつのできごとに対してあらゆることを考えてみる。

 それを想像力と言う」

「癒しが必要なんです、きっと。子どもたちも、世の中も」

 

◎武田鉄矢氏は、本書の末に「金八語録」によせて で次のように結んでいます。

「寂しいとき、人間は言葉を探します。ひとりになって、地面を撫でてみてください。

無効だった言葉の種を両手でしっかりと掴んだとき、それは有効な言葉に変わります。

この本に収められている言葉は、唇にのせるために生まれ、磨かれたものばかりです。

照れくさいでしょうが、一度唇にのせてみてください。

もっと響くかも知れません。

金八先生は荒地に種を蒔きました。いつか、芽が出るといいなと思っています。」

 

☆教育は種蒔きです。

 蒔いた種が芽を出し、花を開くのを楽しみに

 私たち教師は、日々の教育活動に邁進します。

 

 本太小学校長 千葉 裕(ちば ひろし)

 

 

 

 

 

 

  • 2023年07月26日 13:46

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