53 スマイル活動(たてわり活動)の先に見えるもの
カテゴリ: 教育コラム
スマイルタイム(たてわり活動)の先に見えるもの
◎1階の廊下の掲示板に数人の子どもたちが熱心に見入っていました。
見るとスマイルタイム(たてわり活動)のコーナーでした。
◎それぞれのグループの連絡事項等が子どもたちの手で、丁寧に書かれています。
◎スマイル活動(たてわり活動)の目的は、次のとおりです。
「異学年交流を通して、上級生は下級生を思いやりながら計画を立てて実践したり、
下級生は上級生の姿を見習ったりして、学年の枠を超えた心の交流ができるように
する」
◎その昔、放課後は広場で年齢を超えた子どもたちが集まり、色々な遊びをしながら
社会性を身に付けたものです。時には、けんかして、どうやって仲直りするのか、
子どもたちなりに悩み、解決策を探したものです。
しかし、現在は子どもたちから3間(さんま)がなくなったといわれます。
「空間」、「時間」、「仲間」の3間です。
◎そのような社会背景から学校内でも、意図的に学年を超えた活動ができるよう
工夫したひとつが、本校のスマイル活動(たてわり活動)です。
◎6年生が、動物、花、海、くだもの の各グループのリーダーとなります。
進行リーダー、並ばせ・出欠リーダー、お助けリーダー等の役割を分担された
リーダーです。
◎6年生のリードで、楽しく遊び、活動するのがスマイルタイムです。
◎さて、現在の日本の教育では、年齢で学級を編成しています。しかし、1人1台
端末の配布等により、子どもたち一人ひとりの課題が個別化されつつあります。
国では、この課題を「個別最適化」と呼び、推奨しています。
◎ひょっとすると、近い将来、年齢で編成された学級で学ぶのではなく、子どもたちが
学ぼうとする課題ごとに集まった異学年のメンバーで学習するスタイルが導入される
かも知れません。
例えば、「お天気」のことを勉強したい子どもが、学年を超えて集まり、学ぶような
学習スタイルです。
◎現在、欧米諸国では既に、このような学習スタイルが導入されています。
◎また、異学年集団は、実社会に近いスタイルです。
今後、学校教育の中に導入される可能性もそう低くないと思います。
◎本校の子どもたちの様子を見る限りでは、異学年集団でも楽しく学べる
空気が醸成されています。
☆そう考えるとスマイル活動(たてわり活動)は、
未来に向けた活動のひとつと言えるかも知れません。
本太小学校長 千葉 裕(ちば ひろし)
- 2023年06月27日 14:43