823 今川義元の「むごい教育」から学ぶ
カテゴリ: 教育コラム
もうすぐ夏休み
今川義元の「むごい教育」にならないように!
◎夏休みは、子どもたちが自由に使える時間が増えます。
毎年、この時期に思うことは今川義元の「むごい教育」
の逸話です。
◎今川義元のもとへ、竹千代(後の徳川家康)が当時の
習わしに従って、人質となっていた時のことです。
義元は家来に「むごい教育をせよ」と命じました。
◎後日、家来は「日が昇る前から起こし、粗末な食事を与え、
剣術、武術、馬術の練習を、夜は勉強をくたくたになるまで
やらせております。とても、むごい教育をしております」と
義元へ報告しました。
◎それを聞いた義元は怒り「それはむごい教育ではない。むごい
教育とは、寝たいだけ寝かせ、贅沢なご馳走を与え、鍛錬など
させず、何事も好きなことだけやらせておけばよい。本人が望
むものは何でも与えるのだ。休みたければ、気が済むまで休ま
せろ、どんなわがままも聞いてやるのだ」
◎「そうすれば、大概の人間は骨抜きになり、駄目になるものだ」
◎義元は、竹千代に非凡な才能を見出していたからこそ、駄目人間
にして将来の脅威を取り除こうと考えたのです。
◎人を駄目にしてしまう教育こそ「むごい教育」だという逸話です。
◎さて、夏休みは、いかがでしょうか?
楽しいことだけでなく、自分を律し、何かに挑戦し、少々大変な
ことでも継続できるような経験をさせたいものです。
自分の生活を律する快感は、辛抱の先にある成功を理解させてく
れます。
そうした経験や教育が、やがて子どもたちの大きな成功に結び付く
のではないでしょうか。
◎竹千代は、むごい教育に陥ることなく、自らを律し、やがて
徳川家康となり、約260年間に及ぶ江戸時代の基礎を築きました。
☆有意義で、子どもたちの後の生活に
生きる夏休みとなりますように!
本太小学校長 千葉 裕(ちば ひろし)
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- 2024年07月10日 10:25